本日、頂戴しました「診療放射線技師としての自論」には、他にも意味深いメッセージが並んでいますので、説明していただけませんか。

最初の「一分一秒でも延命できるように仕事をする」ですが、救急医療やがん診療に携わっている経験から、たとえ短い時間であったとしても少しでも延命することが大切と思っています。たとえ、1分でも延命できればその時間で大切な人に思いを伝えることもできるかもしれません。すべての患者さんに対し、「一分一秒でも延命する」という気持ちで取り組むことが大切だと考えています。

2番目は「患者は、自分の家族だと思って仕事と対応をする」です。仕事に慣れると、患者さんに対して、配慮や優しさにかけた対応をしてしまいがちです。患者さんは家族ではありませんが、家族と思って仕事をすることで、患者さんに対する気配りや、丁寧な対応を心がけることが大事だと考えています。

次は「常に疑問を持って仕事をする」です。日々の画像検査や治療業務を流れ作業のように、取り組んでいては、感性は鈍くなり成長は止まってしまいます。毎日の業務の中でふと気づいたことに疑問を持ち、何故なのか、もっと良くするにはどうしたらよいかと常に考えて、仕事をすることで、業務の質も上がり、診療放射線技師としての成長にもつながると思います。

4番目の「研究発表のための演題思案はしない」ですが、世の中には「研究 のための研究」も残念ながら存在しています。研究課題は日々の診療の中から見つけるべきであり、そうしてみつけた研究の成果は必ず日々の診療に役に立つと考えています。この放射線技術部では「研究発表のための演題思案はしない」よう留意して、研究課題を設定しています。

最後は「『すみません』は極力使わない。」です。この言葉は教師だった親から言われた言葉でもあります。「すみません」という言葉は便利なので安易に使いがちですが、何にでも使えるあいまいな言葉です。相手にお詫びをする時、謝る時は、「ごめんなさい」など、キチンと「お詫び」の言葉で伝えるべきです。また、相手に感謝する際は、「ありがとう」と感謝の気持ちをしっかり伝えるなど、自分の気持ちを率直に表現する事が大事だと思います。

 

 

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